まずはこの文を読んでください。
・あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。
・また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。
・あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。
・外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。
・正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。
・あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。
・そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。
・しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのも賢明でないことにも気付いています。
・あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。
・あなたの願望にはやや非現実的な傾向のものもあります。
1948年、心理学者のB・R・フォアラーは
自分の学生を対象に、性格判断だと偽って参加者全員に上記の回答を与えました。
つまり全員に同じ文章を送ったわけです。
そして学生にこの性格判断が当たっているかどうか、
0~5までで評価してもらいました。
もちろん0が”全く当てはまらない”、5が”完璧に当てはまる”です。
全員同じ文章を与えたにも関わらず、
学生たちの評価の平均は4.26。
つまり、
でたらめな性格判断なのにほとんどの学生が
”当たっている”と感じたのです。
こういった、誰にでもあてはまるものを自分だけのモノのように感じてしまうことを、
心理学者の名をとってフォアラー効果、あるいはバーナム効果とも呼びます。
実は以前、僕もメルマガなどを使って同じ実験をしたことがあります。
もちろん同じように皆さんに同じ文面を送りました。
その時も実際に数名から返信が届き、平均も4。
特に、5段階評価で0,1,2と評価した人がいなかったのに驚きでした。
ちなみにフォアラー教授の作った文面は、
星座占いの文章を組み合わせただけだそうです。
ではなぜ当たっていると思ってしまうのか?
例えば、
性格判断に関しては”二面性”を指摘するのがコツです。
『性格的に弱いところはありますが、
日常的にはこうした欠点を克服できています。』とか
『外面的にはよくしつけられて自己抑制もできていますが、
内面的には臆病で不安定なところがあります。』とか。
人間誰しも社会的な面とプライベートな面との二面性を持っています。
そして社会的な面は”本当の自分ではない”と思っています。
”本当の自分”を理解してほしいという欲求があるのです。
だから”二面性”を指摘されると『あっ、自分のことだ!』と思ってしまうのです。
このようなテクニックを使えば相手は
『あっ、この人は私のことを分かってくれるんだ。』
と信頼関係を得ることもできます。
その他にも様々な理由があるのですが、それはまた別の機会に。
この実験自体は決して”占い”などの信ぴょう性を疑うものではありませんが、
悪用できるテクニックであることは間違いありませんので、お気を付けください。
それと、もしこの実験が本当に誰にでも当てはまるようなものなのか確かめたい方は、
ぜひお友達に試してみてください。
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あっ、ちゃんと種明かしはしますのでご安心を。
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