いきなりですが、
次の駅名を声に出して読んでいってください。
トウキョウ
シンバシ
シナガワ
カワサキ
ヨハコマ
最後、『ヨコハマ』と読みませんでしたか?
実はよーく見ると『ヨハコマ』なんです。
『ヨハコマ』という意味の分からない文字列を『横浜』と読んでしまう
面白い錯覚なのですが、
原理はケンブリッジ大学で研究された由緒あるものです。
この文章読めますか?
例えばネットで出回っていた以下の文章を読んでみてください。
『この ぶんょしう は イリギス の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか 、
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて
わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 』
よーく見たら文字の並びがおかしいですが、
でもきっとあなたは、
『この文章は、イギリスのケンブリッジ大学の研究の結果、
人間が文字を認識する時、その最初と最後の文字さえ合っていれば
順番はめちゃくちゃでもちゃんと読めるという研究に基づいて、
わざと文字の順番を入れ替えてあります。』
と読めたはずです。
人間は文字の最初と最後の文字さえ認識できれば、
あとは今までの自分の経験や記憶、さらに前後の文章と照らし合わせながら予測機能が自動的に働き、読めてしまうという事なんですね。
このような現象をタイポグリセミア(Typoglycemia)と呼ぶそうです。
ちなみに上の【トウキョウ~ヨハコマ】は、
マジシャンの名刺の裏によく書いてあるくらいのメジャーネタです。(自分調べ)
あなたがマジシャンでなくても、
面白いのでちょっとした言葉遊びに自作してみてはいかがでしょうか?
タイポグリセミア(Typoglycemia)の作り方
日本語でのタイポグリセミア(Typoglycemia)の条件は以下の通り。
●文章を6文字以下の単語のみで構成する。
●単語の最初と最後の文字は正しい位置をキープし、その他の文字を隣接する文字と並び替える。
●3文字以下の単語は文字の並び替えを行わない。
●並び替えた文字が別の意味を持つ単語にはならないようにする。
●文章全体の内容を予測できる簡単な文章にする。
この条件を元にタイポグリセミア(Typoglycemia)を作ってみましょう。
『このきじの イリギス の ケブンッリジ だがいく で けゅきんう された ゆしいょ ある ものと いのうは うそです。』
タイポグリセミア(Typoglycemia)の真実
そう、タイポグリセミア(Typoglycemia)は
実はケンブリッジ大学で研究されたことはないそうです。
どうやら最初に紹介したタイポグリセミア(Typoglycemia)の文は、
もともと違う内容だったようですが、
ネットに出回っているうちに”ケンブリッジ大学”が追加され都市伝説のようになったとのこと。
実はこのタイポグリセミア(Typoglycemia)について以前別の媒体でも紹介したのですが、
今回リライトするにあたり調べたところ真実が分かったのです。
いやー、僕も普通に信じていました。
なんでも簡単に信じずに、自分で調べることが大事ですね。
特に”ケンブリッジ大学”という権威のある大学の名前で無条件に信じてしまいますね。
人間は心理的効果により、権威に対して従いやすくなってしまいます。
どれだけ権威に弱いのか、こちらの本で分かりますよ。
ネットにはたくさんの情報が出回っています。
でもその情報が正しいかどうかなんては本当はわからないので、
自分で確かめる目を持ちたいものです。
こちらも不思議な錯覚??
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