僕はマジシャンなので、たくさんのお客様の前でマジックを演じてきました。
そうするとよくお客様からこんなことを言われます。
「手先が器用でしょ。」
「モテそう。」
他のことも凄く上手そうに見られます。
タネが分からない分、誰にもマネできない才能だと思われたり
(ただ練習しただけなのですが・・・)
本当に不思議な力があるのでは? と思われることもよくあります。
そう思われることは確かにありがたいです。
しかし、マジックが素晴らしいだけで
本当にその他のものも素晴らしいのでしょうか?
あっ、実際にどうなのかということではないですよ。
本当に僕がモテるのかどうかはさておき、
”なぜマジックを見た人は、その他のことについても素晴らしいと思ってしまうのか?”
ということです。
実はこれ、心理的効果なのですね。
ハロー効果とは?
【ハロー効果】を知っていますか?
心理的効果の一つで、物の本では
【ハロー効果】とは、
ある対象を評価する時に顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。
分かりやすく言うと、
【見えている部分が優れていると、他の部分も優れているように見える。】
という事ですね。
心理学の世界では認知バイアスと呼ばれるものの一種です。
バイアスは”偏り”、つまり”認識が正しくない方向に偏っている”状態。
だって、一つのことが優れているからといって、
他のことも同様に優れているかどうかなんて
実際に分かるわけがないですからね。
例えば「見た目が良いと、性格が良いとか頭が良いと思われる」とか、
「学歴がちゃんとしていると、人間性もしっかりしているように思う」とか。
もちろん直接関係があるわけではないのですが、
他の部分も優れているように錯覚してしまうのです。
ちなみにハローとは、
「後光が差す」と言う時の後光のことだそうです。
優れているところを伸ばそう!
このハロー効果を活用するには、
ズバリ【優れているところを伸ばす】をすればよいのですね。
欠点を気にするより、優れている部分を伸ばし、
そこを表に出せば欠点なんて補えるくらいの印象を相手に与えることができるのです。
自分の一番優れている部分がわかるのならば、
それを前面に押し出せば良いのです。
「自分の優れているところが分からない」という方でも、
身なりをきっちりするとか、言葉使いを変えるとか、
誰でもできることでも効果はあります。
これはビジネスシーンでもいくらでも活用できますね。
僕もハロー効果によって「マジックをする」というだけで
人間として魅力的に映っているということなのですから、
「あぁ、マジックやっててよかったなぁ。」と思います。
どうせ完璧な人間などいませんから、ぜひハロー効果を使って
自分を効果的に見せましょう!
ポジティブとネガティブ
ひとつ気を付けてほしいのは、
ハロー効果にはポジティブな面とネガティブな面があること。
例えばグルメサイトなどであるお店の悪い評価を見たら、
実際にお店に行かなくても悪いイメージを持ちますよね。
ハロー効果は良いほうにも悪いほうにも働くということを
念頭に置いて使いましょう。
人間の判断基準なんてあいまいなものです。
実際に見ていないものでも判断してしまうのですから。
でも、それを理解すれば利用することができる。
【ハロー効果】を使って”後光”を感じさせましょう。
良いところはどんどん伸ばして、どんどん見せていきましょう!
さらに【ハロー効果】を活用したい方は
こちらの本もオススメですよ。
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